動物咬傷

日経メディカル
猫咬傷には必ず抗菌薬を
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t185/201211/527667.html
 photo:岩合光昭さん


動物咬傷の処置で気を付けるべきは
犬や猫の口腔内常在菌が原因となる感染症だ。
最もよく知られているのはパスツレラ感染症で、咬傷によって骨髄炎や
関節炎などが生じるほか、髄膜炎や肺炎、突発性細菌性腹膜炎を起こすこともある。


近年、パスツレラ感染症に加えて注意喚起されているのが
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症だ。
報告数は少ないものの、国内で2002〜09年に報告された患者14人のうち
動物曝露歴が明らかなのは12人で、敗血症11人、播種性血管内凝固症候群(DIC)6人
死亡6人と、発症後に急速に全身状態が悪化していた。


こうした実態を踏まえ
動物咬傷では処置と同時に抗菌薬を予防投与することが推奨されている。
ペニシリンとβラクタマーゼ阻害薬の合剤を3日ほど予防的に投与し
1週間後に創部に感染がないかを確認する。


また、破傷風発症の可能性も考慮したい。