ベーチェット病

新薬登場、失明減る傾向
http://www.asahi.com/health/ikiru/TKY201210220111.html
ベーチェット病の主な症状



免疫の異常で、全身に強い炎症が起きるのがベーチェット病
1937年に論文を出したトルコの医師の名にちなんで命名された。


日本では72年、国の特定疾患(難病)に指定され、患者数は現在約1万7千人。
20〜40代を中心に発症するが、原因はよくわかっていない。


主な症状は
(1)繰り返し起こる口内炎
(2)痛みを伴う足の紅斑など皮膚の症状
(3)陰部の潰瘍
(4)目の炎症、の四つ。


このうち、最も生活への影響が大きく、後遺症が残りやすいのが目の症状だ。
眼球の奥で炎症を繰り返すと網膜が傷つき、視力の低下を招いたり
失明したりする場合もある。男性で特に重症化しやすい。


日本眼科学会の調査によると
発症から10年以上過ぎた患者のうち、視力が0.1未満の割合は
70〜90年代には60〜80%だった。
しかし、85年ごろから免疫抑制剤シクロスポリンが使われるようになり
07年には44%に減少した。


さらに、インフリキシマブが、07年に公的医療保険の適用になった。
東京大の蕪城俊克(かぶらき)講師(眼科)は
「治療方法が前進し、失明する人が昔より減っていることは確かだ」という。
しかし、インフリキシマブも約1割の人には効果が見られないため
現在、ほかの薬についても臨床試験のデータが集められている。