川幅を測るにはどうしたらいいか

川の対岸までの距離、渡らずに知る方法
桜美林大学教授 芳沢光雄
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1501N_V10C12A8000000/



◆直角三角形をつくって川幅を測る
対岸のA地点からこちら側のB地点まで何メートルあるか。
「相似」の考え方を使うと、簡単に計算できる。


まずは直線ABと垂直方向に線を引き、適当な場所をC地点とする。
Cはどこでも構わない。ここにA、B、Cで囲まれた直角三角形ができた。
次に、直線BCをさらに延ばし、適当な場所をD地点とする。
直線BDと垂直方向に線を引き、直線ACから延ばした線と交差する地点をEとする。
それぞれの地点に何か目印をおいておくとわかりやすい。
E地点に立ってA地点を見たとき、直線上にC地点が見えれば大丈夫だ。
これでもう一つの直角三角形、CDEができた。
数学ではこのとき、直角三角形ABCとCDEは相似である、という。
それぞれの三角形は等倍に縮小または拡大できる。


さて、メジャーを使ってBC間、CD間、DE間を測ってみたところ、
BC=7.5m、CD=3m、DE=5m だったとしよう。
直角三角形ABCとCDEは相似なので
直線BCとCD、ABとDEの比率は同じである。
つまり
BC:CD=AB:DE となる。
数字を当てはめてみると、
7.5:3=AB:5 となり、
AB=7.5×5÷3=12.5(m)
となることが分かる。この川の幅はだいたい12.5mということになる。