禁煙による体重増加

禁煙により1年で平均4〜5kgの体重増加,16〜21%では減少も 62試験をメタ解析http://mtpro.medical-tribune.co.jp/mtpronews/1207/1207030.html



禁煙による体重増加が一部の喫煙者にとって禁煙の壁になっているという。
しかし,どの程度の体重増加が見込まれるかについては明確ではないとして
フランス・パリ第11大学のHenri-Jean Aubin氏らは
禁煙による体重変化に関する62試験を対象にメタ解析を実施した。
その結果,禁煙開始12カ月後では平均4〜5kgの体重増加が認められたとして
BMJ(2012; 345: e4439)に報告した。
一方で,禁煙者の16〜21%では体重減少も示されたという。


対象者の主な内訳は,62試験のうち59試験は北米,欧州,豪州
残る3試験は東アジア諸国の登録人口で,62試験中7試験は女性のみ。
ランダム効果メタ回帰分析により,禁煙開始1,2,3,6および12カ月後の体重変化を
禁煙治療(介入)群および非治療(対照)群ごとに検討した。


ニコチン置換療法(NRT)では禁煙開始
1カ月後で0.96kg(95%CI 0.70〜1.23kg)
2カ月後で2.00kg(同1.72〜2.27kg)
3カ月後で2.29kg(同1.68〜2.89kg)
6カ月後で3.65kg(同3.17〜4.12kg)
12カ月後で4.86kg(同4.34〜5.38kg)
と,1年で約5kgの体重増加が確認された。
同様にbupropionおよびバレニクリンにおいても1年で約4kgの増量が認められた。