リリカ

長く残る痛みに新薬 神経をしずめ、脳への伝達抑えるhttps://aspara.asahi.com/blog/mediblog/entry/AZyi6o162C



帯状疱疹の後や腰痛で、痛みが長く続くことがある。神経の異常などが原因のようだ。
そんな症状に効く薬が増えてきた。過敏になった神経をしずめるタイプのほか
脊髄や脳への痛みの伝達を遮断するタイプも登場し
あきらめかけた痛みがやわらぐと期待を集めている。


◆悩む人は推定500万人
東京の稲元さん(76)は2003年、都内の病院で脊柱管狭窄症の手術を受けた。
だが、術後も痛みなどは消えなかった。
2011年、駿河台日本大ペインクリニックの小川節郎教授(麻酔科)から薦められ
プレガバリン(商品名・リリカ)を飲み始めた。
少しずつ増量したところ、しびれが少しずつ薄らいだ。
現在は75mgを朝1錠、夜2錠ずつ服用。
腰の痛みで以前は猫背だったが、今は胸を張って歩くことができる。
「1日の歩数は、約5倍にのびた」と笑顔で話す。


傷や炎症は治ったのに、神経が傷ついて続く痛みは、神経障害性疼痛といわれる。
原因不明の腰痛や座骨神経痛、糖尿病の神経障害などが含まれる。
しびれる、焼けるようにひりひりする、衣類がすれるだけで痛いなどが特徴だ。
小川さんによると、神経の痛みに悩む人は国内に推定で500万人いるという。


リリカは、痛みを伝える物質が過剰に放出されるのを抑え
過敏になった神経をしずめ、痛みをやわらげる新しい作用がある。
帯状疱疹後神経痛、腰痛などを含む末梢性神経障害性疼痛に効果がある。


ただし、めまいや眠気などの副作用が報告されている。
のみ始めに出やすく、転倒に注意が必要だ。
また、腎機能に障害がある人には減量する必要がある。


◆服用量調節しやすく
11年7月に発売された錠剤のトラマドール/アセトアミノフェン配合剤
(商品名トラムセット)が注目されている。


アセトアミノフェンと、弱オピオイド・トラマドールを混ぜたものだ。


仙台ペインクリニックでは、約半年で150人ほどにトラムセットを処方。
伊達久院長によると、初めに吐き気の副作用があるが、多くは痛みがやわらぎ
8割以上が継続して使っているという。


伊達さんは、他のオピオイドに比べて、便秘の副作用が少ない
痛みの強さに合わせて8錠を上限に薬の量を調節しやすい
麻薬指定されておらず依存性はほとんどみられず使いやすい、などを長所にあげる。