NSAIDs

笹嶋勝「クスリの鉄則」



鎮痛剤(その2)
代表的なNSAIDsの特徴と注意点 2
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/column/tessoku/201112/522944.html


■ ピラノ酢酸系

エトドラクハイペン

COX-2選択性の高いことが特徴です。
COX-2選択性が高いと、胃腸傷害や腎機能に与える影響が少なくなるのみならず
慢性疾患には効果が高くなります。これは、急性期の疼痛にはCOX-1が関与し
慢性炎症になるとCOX-2が誘導されてくるためだと考えられています。
また最近では、COX-2が発癌に関与しているとされ
COX-2阻害薬が腫瘍細胞の増殖を抑制する可能性があるのではと言われています。
NSAIDsの中では鎮痛作用はあまり強くありませんが、癌の疼痛緩和にも使用されます。
妊婦への投与は禁忌ではありません。


■ プロピオン酸系

イブプロフェン(ブルフェンほか)

小児に適応を持つ薬剤です。OTC薬にも多く配合されています。
内服薬は、小児の解熱には適応がありませんが、坐剤にはあります。
アメリカでは、小児に解熱の適応があるのは
アセトアミノフェンイブプロフェンのみで
この両者は同等の効果と安全性があることが確認されています。
若年性特発性関節炎には、30〜40mg/kg/日を用いることもあります。
なお、これほど投与してもNSAIDs潰瘍は小児には極めてまれです。
妊婦への投与は禁忌ではありません。

フルルビプロフェン(フロベンほか)

アスピリンは、小児では肝障害を起こすことが多く
アスピリンが使用できない場合の川崎病治療に、第2選択薬として
このフルルビプロフェンが用いられます。30mg/kg/dayを用います。

ロキソプロフェン(ロキソニンほか)

2009年9月の医薬品・医療機器等安全性情報によれば
スティーブンス・ジョンソン症候群を発症したと報告された件数が
3番目に多い薬剤です(ジクロフェナクナトリウムが続きます)。
患者の皮膚の症状変化の訴えに注意が必要です。