長引く咳

【漢方のちから】
長引くせきに 喉に直接作用し症状緩和
http://sankei.jp.msn.com/life/news/111220/bdy11122007590000-n1.htm



千葉大学の巽浩一郎教授(呼吸器内科学)は
漢方薬はすぐに効かないと思っている人も多いが
せき止めの場合は服用後、すぐに効いてくる。
仕事や勉強など眠くなると困るようなときのせき止めには
漢方薬での治療がおすすめ」と指摘する。


せきは、体の反射作用によって起こる。
激しくせきこむような症状は、実は体力があって元気だからこそのもの。
年を取ると次第に体力が落ちてくることもあり
高齢者で激しいせきをする人はほとんどいない。

ただ、「激しいせきはしないが、たんが切れない」
「いつも何か食べ物がつかえている感じがする」など
喉への不快感を覚える高齢者は少なくない。

たんをスムーズに流したり、喉の異物を反射的に押し出したりする力が
年を取ることで衰えるためだ。



長引くせきに処方される漢方薬には、
麻黄を含む五虎湯(ごことう)や
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
麻黄を含まない麦門冬湯(ばくもんどうとう)や
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)に大別される。


麻黄には気管支を開く作用があり、気管支が広がることで
喉の空気の通りを良くし、せきを出るのを抑えて
いるとみられる。


一方、麻黄を含まない麦門冬湯は
気管支の粘膜腺で粘液分泌を調節する細胞に働き
水分泌調節作用があることが明らかになっている。
簡単にいえば、喉にうるおいを与え
たんなどの流れをスムーズにすることで、せきの元を断っているといえる。


麦門冬湯は
日本の専門医が作成した気管支ぜんそくの診療ガイドライン
最も評価が高い「A」(使うことを強く推奨)とされる漢方薬としてもよく知られる。


半夏厚朴湯は
喉の神経反射を良くしてせきを抑える作用があり
高齢者に多い誤嚥性肺炎を防ぐ効果もある。


インターネットの
「漢方のお医者さん探し」「QLife漢方Clinic」「日本東洋医学会
などのサイトでは、地域や診療科名をチェックするだけで
自分の居住地に近い漢方に詳しい病医院が簡単に検索できる。


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