Warren Buffett

株式投資入門
ウォーレン・バフェット氏に学ぶ「株の極意」 経済ジャーナリスト・西野武彦
http://www.nikkei.com/money/investment/stock.aspx?g=DGXNMSFK0100Q_01122011000000&n_cid=DSTPCS008



ウォーレン・バフェットの名言には、次のような言葉があります。
株式投資の極意は

  • 良い銘柄を見つけて
  • 良いタイミングで買い
  • 良い銘柄である限り、それを持ち続けること。

これに尽きる。


では、「良い銘柄」とはどのような銘柄なのでしょうか。
バフェットは次の4つの投資基準に合った銘柄が、良い銘柄と考えています。


(1) 事業の内容が理解できること

(2) 長期的に業績が良いことが予想されること

(3) 経営者に能力があること

(4) 魅力的な価格であること


彼はIT株に手を出さなかった理由について、次のように述べています。
「もし20年先を考えて投資するなら、普通は変化の激しいハイテク業界を選ばない。
ちょっとした変化に乗り遅れるだけで致命傷を受けます」


バフェットは個別銘柄について、次のように語っています。
「産業界というものは、金を払って投資するに値する、極めて少数の一流企業と
 長期投資する魅力が全くない、膨大な数の二流企業から成り立っている」


「ある企業が一流企業になれるかどうかのカギは
 その企業が何らかの点で優位な立場を確保しており
 他社の新規参入で製品の売値や収益を圧迫される恐れがない
 という条件を備えているかどうかである」


偉大な企業とは、今後25年から30年、偉大であり続ける企業のことだ


つまり、一流企業になれるためには
知名度が高く、抜群の競争力を持つ有力商品を抱えていること
しかもその有力商品が10年後、20年後、30年後も有力商品であり続ける可能性が
大きいことなどの条件をクリアしなければならない、というわけです。


バフェットの趣味は、決算期末ごとに送られてくる上場会社の
アニュアルレポート(年次報告書)に丁寧に目を通すことです。
その中には、どんな商品の売れ行きが好調なのか、どんな商品の売れ行きが落ちているか
どんな新商品を売り出したか、業績は順調に推移しているか、今後の事業計画など
投資家にとって興味深いことが詳しく書かれています。


次に、「良いタイミング」とはどのようなタイミングなのでしょうか。
「ほとんどの企業は普通、実体価値以上の値段で売買されているが
 ごく希に、素晴らしい一流企業が誰からも見捨てられていることがある。
 そんな時には、たとえ景気や相場の見通しが悪くてもかまわない
 思い切って買うべきだ」


「良い銘柄である限り、それを持ち続けること」
と考えるバフェットにとって、大事なことは買うタイミングだけで
売るのは「良い銘柄でなくなった時」ということになります。


また、バフェットは「投資家として成功する資質」として、次の6つの資質を上げています。


(1) 抑制の利いた貪欲さによって、いつも心が活発に動いていること。
    投資の面白さに魅せられていること

(2) 辛抱強いこと

(3) 他人の意見に左右されず、自分で考えること

(4) 十分な知識によって心の平静と自信を身につけること。せっかちも頑固もいけない

(5) 知らないことは知らないという率直さを持つこと

(6) どんな業種の株を買うかについては柔軟性を持って臨むこと。
    ただし、その銘柄の価値以上の値段では決して買わないこと


この6つの資質を兼ね備えた投資家は、少ないかも知れません。
しかし、この中に自分に欠けている資質があれば、それを克服する努力をすればよいことです。


※暴落時に読む