クラミジア

《医療相談》クラミジアと流産http://www.asahi.com/health/doushimashita/TKY201109290180.html
回答・西井修先生(帝京大学医学部付属溝口病院 産婦人科教授=川崎市



36歳の娘が妊娠7週目で流産しました。
妊娠が分かる直前にクラミジアと診断され、薬を服用しました。
基礎体温表から推測すると、診断の前後が妊娠日と重なります。
クラミジアが原因で流産した可能性はありますか。
初めての妊娠で流産し、娘は落ち込んでいます。(千葉・N)

Q クラミジアとは、どんな病気ですか。

A 最近は減少傾向にあるものの
最も多い性感染症で、特に若者の間で広がっています。
高校生約3200人を対象にした調査で
男子の7%、女子の14%が感染していたとの報告もあります。

Q 診断と治療法は。

A 子宮の組織の一部を綿棒などでとって調べます。
アジスロマイシンというマクロライド系の抗生剤を飲むと1日で
同じ系列の他の抗生剤でも1週間で治ります。
かぜなどで抗生物質を飲み、感染に気づかないうちに治っていることもあります。

Q 流産との関係は。

A 完全に否定できませんが
妊娠7週目くらいの初期の流産は他の要因が圧倒的に多いと考えます。
アジスロマイシンは妊婦でも飲むことができます。
ただ、治療せず放置すると、絨毛膜や羊膜という胎児が入っている袋が炎症を起こし
流産や早産につながることがあります。

Q 相談者は、次の妊娠でも問題が起きないか心配しています。

A クラミジアで卵管炎を起こすと不妊症になることがあります。
相談者はきちんと治療されているようですので、そう心配することはないでしょう。
心配して間を置くより、次の妊娠を目指したらいかがでしょうか。