麻子仁丸

私の漢方診療日誌
『麻子仁製剤…それは難治性便秘に対するManifesto (麻仁フェスト)』
山口大学医学部附属病院・漢方診療部 准教授 飯塚徳男先生
http://www.tsumura.co.jp/password/magazine/151/rensai.htm



大黄製剤や建中湯類ではコントロールできない高齢者の頑固な便秘
特に燥秘(兎糞)に対しては、便の潤化作用を有す麻子仁は必需品です。


虚実を多少考慮しながら作用機序の違う漢方製剤と西洋薬を組み合わせても良いし
センノシドA・Bが無効な患者に同じ成分を含有する大黄製剤ではなく
まったく違う機序で作用する建中湯類や麻子仁製剤で対応すれば効率よく標治が行える。


生薬・麻子仁だが、神農本草経では上品として収載されている。
麻の実を用いるが、葉っぱはもちろん大麻である。
成分として脂肪油(olein, linolein, linelenin)を多く含み
西洋薬でいえばポリカルボフィルカルシウムのように便軟化作用がある。