国内メーカーの太陽電池輸出、10年度41.2％増 世界シェアは低下
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太陽電池の出荷が堅調に伸びている。
2010年度の太陽電池の輸出は09年度比41.2％増の147万5900キロワットだった。
世界的な需要増を背景に、シャープや京セラなど国内メーカー各社は売り上げも増加。
ただ、中国メーカーが低価格品を急速に伸ばしており
世界市場での日本企業のシェアは低下している。
輸出の６割超を占める欧州向けでは27.6％増の93万6477キロワット
米国向けは36.1％増と好調だった。
世界的な景気回復に加え、製品価格の下落も普及を促した。
電力の買い取り制度に支えられ、欧州でも需要拡大が続いた。
太陽電池業界の専門誌、米ＰＶニュースのまとめによると
2010年の世界市場は４割増の1750万キロワットに拡大した。
日本国内で首位のシャープは
2011年３月期の太陽電池の売上高が27.2％増の2655億円だった。
国内２位の京セラも
太陽電池を含むファインセラミック応用品関連事業の売上高は25.9％増えた。
ただ、海外メーカーの業績の伸びは日本企業を上回る。
中国のサンテック・パワーの2010年の売上高は71.4％増。
世界の生産ランキングでもサンテックは09年の２位から１位に浮上。
一方、日本勢はシャープが昨年の３位から８位に低下。
価格競争の影響で11年３月期の太陽電池事業は営業利益が前の期に比べてほぼ半減した。
京セラも７位から10位に後退した。
昨年首位の米ファースト・ソーラーも順位が下がり、世界市場で主役交代が進んだ。
国内市場でも中国や韓国メーカーの参入で価格競争が激しくなっている。
日本企業にとって価格競争力の向上が引き続き課題となりそうだ。
