メキシチール

服薬指導のリスクマネジメント
澤田康文先生(東大薬学部教授)


メキシチールを服用後すぐ就寝し食道潰瘍
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/hiyari/201101/518285.html



69歳女性。糖尿病性神経障害。
メキシチールカプセルを服用してすぐに就寝したところ
翌朝に強い胸焼けが起こったため、医師の診察を受けることとなった。

どのような過程で起こりましたか?

患者は自宅で寝ていることが多く
食事も床についたまま上体を起こす格好で摂っている。
いつもは薬を服用後10〜20分は上体を起こしたままテレビなどを見ていることが多かったが
その日は疲労感があったためか、薬を服用後にすぐに横になって就寝した。
翌朝、強い胸焼けが起こって目が覚めた。
診察の結果、薬剤性の食道潰瘍であることがわかった。

なぜ起こったのでしょうか?

メキシチールカプセルは添付文書の使用上の注意として
「服用時、食道に停留し、崩壊すると食道潰瘍を起こすことがあるので
多めの水で服用させ、特に就寝直前の服用などには注意すること」とされている。

リスク回避のための服薬指導例

メキシチールは、食道に引っかかると
胸焼けなどの症状を引き起こすことがあります。
ですので、多めの水と一緒に服用し、服用後はすぐに横にならず
15分くらいは体を起こした状態でいるようにしてください。