JT族議員

「たばこ一箱800円」増税シナリオ

http://www.facta.co.jp/article/201010058.html 
2010年10月号 LIFEより一部改変


千葉景子法務大臣参院選で落選した。
「彼女は『JT族議員』の大物なんです」と政界関係者は打ち明ける。
千葉氏は参院議員歴24年(当選4回)の大ベテラン。
JT幹部は「まさか落選するとは思わなかった」と天を仰いだ。
photo;http://fledermaus.iza.ne.jp/blog/entry/1330439/


その千葉氏が「JT産業労働組合」の顧問の地位にあることはほとんど知られていない。
「全たばこ新聞」によると、千葉氏はJT労組と政策協定を結び
福山哲郎官房副長官と並ぶ「選挙区重点候補」として強力な支援を受けている。


JT労組は横路孝弘衆議院議長が率いる旧社会党グループと親密で、千葉氏もその流れ。
橋本政権時代に、旧国鉄債務の穴埋め策として『たばこ特別税』が創設されたが
横路氏や千葉氏はJTの意向を汲み、反対に回った」と政治部記者は語る。


かつての自民党には「たばこ族議員」が跋扈していた。
故・松岡利勝氏や大島理森副総裁がその筆頭格で
遡れば藤井裕久財務相渡部恒三・前民主党最高顧問
そして小沢一郎氏も、葉たばこ農家や販売店組合の支援を受けていた。


「葉たばこの買い取り価格を決める『葉たばこ審議会』には
自民党議員がどっと押しかけるので、たばこの値段はほとんど据え置きでしたね」
と、元JT幹部は懐かしがる。 
が、葉たばこ農家の減少や政権交代の影響で「たばこ族議員」は雲散し
代わって台頭してきたのが千葉氏のような「JT族議員」である。


現在、「民主党たばこ産業政策議員連盟」の顧問には
羽田孜元首相と渡部恒三氏という、かつての「たばこ族議員」が名を連ねているものの
会長は横路グループ鉢呂吉雄衆院議員
副会長には部落解放同盟を支持母体とする松本龍衆院議員
事務局長には「味の素」労組出身の城島光力衆院議員が座り
労組系・旧社会党グループが主軸になっている。