感染症治療学術講演会 第一三共
ANA Laguna Garden Hotel
【特別講演】
耐性菌感染症と抗菌薬適正使用
二木芳人先生(昭和大学医学部臨床感染症学講座教授)
多剤耐性緑膿菌 MDRP
多剤耐性アシネトバクター
NDM1 ニューデリー・メタロ・β・ラクタマーゼ1
などが最近話題となっている。
日本では認可されていないコリスチンという薬が必要で
いま、大病院では備蓄されつつある。
外来呼吸器感染症の3大起因菌は
Streptococcus pneumoniae
Haemophilus influenzae
Moraxella catarrhalis
この3つをターゲットにして薬剤を選択すれば80%はカバーできる。
次に
Mycoplasma
Chlamydophila pneumoniae
耐性菌を生み出した原因のひとつは経口の抗菌薬。
doseが少なすぎる。
オーグメンチンなら1日12錠は飲まさなければならない。
クラリスも1日400mgでは少ない。欧米では1000mg
少量で使って、さらに必要のないときでも使うから
セフェムとマクロライドは耐性菌だらけ。
クラリスを使うならジスロマック。
ただし、DPBの少量長期療法ではクラリスは有効。1日200mgでよい。
クラビット500mgが日本でも認められたが
欧米では最近は750〜1000mg/日
クラビット300mg分3は耐性菌を助長するため使ってはならない。
ジェネリックで300mg分3が承認されているのは許されないことだが
役人と政治家が抵抗したせいで、いまだに残っている。
ジェネリックを使うなら5錠分1投与で。
参考