サインバルタ 塩野義

サインバルタ発売記念講演会

Hotel Royal Orion

【特別講演】

「大型抗うつ薬、Duloxetineへの期待」
北里大学医学部 名誉教授 村崎光邦先生


三環系効うつ薬で効果は充分だが、大量服用死の心配がある。
三環系の副作用を克服するためにSSRIなどの薬が開発されたが
効果面で三環系を超えるものはまだ出てきていない。


1970年代に発売されたドグマチールは、いまだにファンが多い。
高薬価を得るために抗潰瘍薬として発売した。
プロラクチンをものすごく上昇させるために若い女性には使えない。
アメリカでは売られていない。


抗うつ薬の疼痛に対する作用機序(トリプタノールなど)
5HTとNE量を調節することにより下行性抑制系ニューロンを賦活させ鎮痛効果を発現する。
アメリカではサインバルタも使用されている。


サインバルタ Cymbalta
うつの中核症状に効果はあるが、睡眠改善効果はない。
軽症、中等症、重症のうつすべてに有効。
性機能障害はパキシルより少ないがプラセボより多い。
副作用は悪心、傾眠、下痢、頭痛、口渇などだが1週間で消える。
20→40→60と増量していけばだいじょうぶ。
体重は増加させない。ほとんどドロップアウトしない。
First line中のFirst choiceとして推奨する。