歯周病 × 糖尿病

NHKきょうの健康」より
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archive/2010/0608/index.html

歯周病に関連する病気




歯周病とのかかわりが指摘されている病気としては
糖尿病、動脈硬化、心筋こうそくなどの生活習慣病
肺炎、骨粗しょう症、早産や低体重児出産などがあげられています。
そのほかにも、最近は、がん、肥満とのかかわりも指摘されています。
歯周病とこれらの病気は互いに悪循環を招く関係にある場合もあります。

歯周病と糖尿病




血糖コントロールがうまくいっていないと
免疫力や治癒力が低下して、歯周病が悪化しやすくなります。
また、歯周病で歯肉に炎症が起きていると
炎症を引き起こす物質が過剰に作られるようになります。
その一つである「TNF−α」には、インスリンの働きを低下させ
糖尿病を悪化させる作用もあることがわかっています。
このように、歯周病と糖尿病は悪循環の関係にあります。
こうした悪循環を断つためには、両者の治療を並行して行うことが必要です。

動脈硬化や妊娠トラブルと歯周病




歯周病の原因菌が口の中の傷などから血液中に入ると
血管を狭める作用を促進したり、血液を固まりやすくしたりすると考えられています。
最近の研究では
動脈硬化を起こしている心臓の血管組織から、歯周病の原因菌のDNAが発見されています。
しかも、歯周病が進んでいる人のほうが
歯周病の原因菌が心臓の血管組織にまで達している割合が高いという結果でした。


トレポネーマ・デンティコーラTreponema denticola
PG: ポルフィロモナス・ジンジバリス Porphyromonas gingivalis
AA: アグリガティバクター・アクチノミセテムコミタンス Aggregatibactor actinomycetemcomitans






また、歯周病で増加する炎症性物質には
子宮を収縮させ、陣痛を促進させる作用のあるものも含まれています。
中等度以上の歯周病が4か所以上ある妊婦と、歯周病のない妊婦を比較したところ
早産・低体重児出産のリスクは、歯周病のある妊婦のほうが3.5倍高いという結果が出ています。
赤ちゃんの健康のためにも、妊娠がわかったら歯科を受診し、歯周病の有無を確認しましょう。

歯周病専門医を探すには?

日本歯周病学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsp2/special/index.htm