エドキサバン

期待の新薬「エドキサバン」
http://www.daiichisankyo.co.jp/mail/magazine/backnumber/detail/002715.html

エドキサバンとは

エドキサバン」は、血液凝固に関与する因子の中で重要とされる
第10因子( Xa因子 )の働きを抑制し、血栓が形成されるのを防ぎます。
エドキサバン」は静脈系の血栓による疾病に効果が期待されます。
具体的には、不整脈により血液の流れが悪くなってできた血栓
血液循環とともに脳に至り、脳の血管を詰まらせることによっておきる脳塞栓や
また、足を曲げて長時間座ることで血液の流れが悪くなり、そこでできた血栓が肺に飛び
血管を詰まらせるエコノミークラス症候群による肺塞栓などです。

開発の背景

これまでこの領域の治療には、ワルファリンという薬が長い間使われてきましたが
ワルファリンは投与コントロールが難しく、定期的なモニタリングが必要であること
あるいは薬の効果を弱めるビタミンKが多く含まれる食物
例えば納豆等の食事が制限されること等から、使用性に優れた薬剤が求められています。
エドキサバン」は、食事の影響を受けにくいという特徴があり
さらに安全性においても出血の発生率や肝機能異常の点で
ワルファリンに劣らないことがこれまでの試験で示唆されております。

今後の開発状況

「・・キサバン」は、経口抗Xa薬を表わしており、「エド」は「江戸」に由来します。
現在、心臓の心房細動による血栓塞栓症の予防効果の適応取得を目指すフェーズ3試験
「EngageAF」が、世界46ヵ国、16,500例規模で昨年11月に開始され順調に進んでいます。
また、日本では、術後血栓塞栓症予防の適応取得を目指し
フェーズ3試験を本年3月に開始しております。こちらは来年には申請できる見通しで
国内での経口抗Xa薬の一番手として市場に投入できることを期待しております。