子供に漢方薬を飲ませる工夫

ツムラ漢方スクエアより
長野市民病院小児科科長 池野一秀先生
http://www.tsumura.co.jp/password/magazine/106/rensai.htm



子供に漢方薬を飲ませるには、オブラートが基本です。
今では、ゼリー状のオブラートもあり、小さい子供にも使い易くなっています。


他には、漢方薬に限らず子供が薬を飲む時には、甘い飲み物を混ぜる、
または薬を飲んでからお口直しをするという手段が使われます。
漢方薬の場合、苦味や独特の香りを持つものが多いので
もともと苦味のあるココアとか、麦芽飲料が子供たちに好評なようです。
味や香りを包み込むという点では、乳酸飲料やカルピスも有効です。


さらに、溶けると苦味が増す処方では、粉のまま流動物に混ぜ込むという手法をとります。
例えばコンデンスミルクや、一歳以上なら蜂蜜も使えます。
一般に冷たいと味の感度が落ちますので、冷たいアイスクリーム
特にチョコアイスなどがお勧めです。
毎食後に内服のためにアイスクリームでは体に悪いということであれば
ジャムやピーナッツバター、中でもチョコレートペーストが一押しです。


警戒心の強い子なら、ベビーシュークリームを半分に割って
中のクリームに薬を混ぜ、蓋をして一口で食べさせるという高等テクニックもあります。


塩味を好む子供の場合、マヨネーズに薬を混ぜると上手くいきます。
この手の子供は、好みがうるさく、ひき割り納豆やのりの佃煮など
思いもよらない肴で薬を嗜んでいるようです。
私が最も驚かされた漢方薬の友は、なんとイカの塩辛です。