アレロック 協和発酵キリン

Okinawa Harborview Crowne Plaza

第240回沖縄皮膚科勉強会


「尋常性乾癬に対する生物学的製剤・抗体製剤による治療の効果・功罪」
高橋健造先生(京都大皮膚科講師)


【尋常性乾癬】
境界明瞭で厚い銀白色の鱗屑(りんせつ)を付着する紅斑。
白人に多く、エスキモーには発症しない。
特にすねと腰の紅斑が治りにくく、顔には出ない。
原因は不明で、突然発症し、難治性だが進行性ではない。


尋常性乾癬は反アトピー体質であり、アトピーと合併することはない。
アトピーはTh1<Th2、尋常性乾癬はTh1/17>Th2
正反対な病気なのに、アトピーと似たような治療をしている。


【期待される薬】
いずれも劇的に効く!! (承認待ち)


◆キメラ型 抗TNFα抗体
インフリキシマブ (レミケード) 田辺三菱
点滴静注 2ヶ月に1回 35万円くらい


◆完全ヒト型 抗TNFα抗体
アダリムマブ (ヒュミラ) エーザイ
皮下注(痛い)自己注可能 2週間に1回 7万円くらい


※2009年10月
尋常性乾癬・関節症性乾癬の効能追加。

◆完全ヒト型 抗IL-12抗体
ウステキヌマブ  (CNTO-1275) ヤンセン
痛くない 3ヶ月に1回


【注意点】
結核、肝炎のスクリーニングが必要
治療はその時点での乾癬の皮疹の軽快をもたらすが
将来の乾癬の残存や病勢には影響できない。