フランス人なら窓際族になりたがる



【質問】
資料室への異動を打診された。定年までは、まだ10年ある。
自分なりに一所懸命やってきたつもりだ。この仕打ちは堪える。
さりとて、辞表をつきつけようにも次に行くあてがあるわけでもない。
家のローンも残っている。ここは割り切って、趣味の釣りにでも専念すべきか?



【回答】 ひろさちや
昔、あるフランス人と話をしたことがある。
私は「日本には窓際族というのがいて、特定の仕事がなく
会社に行って新聞でも読んで、漫然として帰っていく」といったような説明をしたら
そのフランス人は目を輝かせて
「その人は、いったい会社にどんな素晴らしい貢献をして
そんな恵まれたポストに就けたのですか」と質問された。


通訳に「そうじゃない。本人は『針のむしろ』にいる気持ちなんだ」と言ったら
『針のむしろ』は訳せないというので、『地獄の心境』に変えてもらった。
「地獄のわけはない。それはまさに天国だ」
フランス人にとって、窓際族は天国なんだ。


この人は、資料室で10年も楽をしながら給料がもらえるわけだ。
そこで、適当に仕事をすればいいんだよ。別に出世なんかしなくてもいい。
生涯賃金では、500万円ぐらい損をするかもしれないけど、過労にならずにすむし
健康的な生活が送れる。家庭を大事にすることもできる。


reference
http://www.sbbit.jp/article/8344/