NARCOTIC

窓口でMSコンチンを渡す際、患者の家族から質問された。
「この薬で、麻薬中毒になりませんか?
使い続けるとだんだん効かなくなるんじゃないですか?」


僕は
(ヤク中になったっていいじゃねえか)
と思ったが
「大丈夫ですよ」と答えた。


まともな薬剤師の対応をネットで検索してみた。
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http://www.hospital.iwata.shizuoka.jp/regulars/medicine-story/13/index.htmより
模範的な対応話法↓

Q:「麻薬中毒になりませんか?」

A:正しく使用すれば中毒を起こすことはありません。
  科学的にも証明されています。

Q:「使い続けると効かなくなりませんか?」

A:量を増やすことはありますが、これは薬が効かなくなったり
  癖になったりしたわけではありません。
  痛みが強くなりそれに合わせて量を増やしたわけです。
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http://www.nirs.go.jp/report/nirs_news/200206/hik7p.htm
アヘンの歴史は古く、今から約5000年前にさかのぼる。
古代エジプトの人々は、鎮痛や睡眠のためにアヘンを広く用いていた。
1803年、ドイツの薬剤師セルチュルナーはアヘンからアルカロイドを抽出し
ギリシャ語の眠りの神、モルペウスにちなんでモルヒネ命名した。

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http://www.sam.hi-ho.ne.jp/tootake/1998.7.15.htm
モルヒネは主にμ(ミュー)受容体に結合して
鎮痛効果や精神・身体依存を発現します。
κ(カッパ)受容体はμ受容体に対して相反的な機能を示し
精神依存を示さずむしろモルヒネに対して嫌悪感を示します。


非疼痛(健常)状態では、μとκ神経系のバランスがとれています。
そこへモルヒネを服用するとμ神経系が亢進して鎮痛作用が現れますが
μ神経系が過剰に興奮するため精神依存が形成されます。


疼痛状態ではκ神経系が亢進しています。
そのような場合は鎮痛作用は増強されますが
依存の形成は抑制されます。
そのためモルヒネの服用によりμ神経系が亢進されますが
κ神経系とのバランスがとれて精神依存はほとんど形成されません。